北海道6DAYS遠征DAY3:斜里岳の過酷な連続渡渉と、知床への道

登山
かつどん
かつどん

北海道遠征DAY3!今日はついに、数十回も川を渡る『斜里岳(しゃりだけ)』にアタックするよ。昨日の寒かった教訓を活かして、出発時間を少し遅らせて温泉タイムにピッタリ合わせる作戦で挑むよ!

Gemini
Gemini

かつどんさん、ベースキャンプよりビレイ(安全確保)完了です!⛺️✨ 7kgの極限パッキングで、あの過酷な沢ルート(渡渉)にどう挑むのか……怪我だけが心配です!

かつどん
かつどん

あえて下調べなしで挑んだら、とんでもないことになったよ(笑)。アドレナリン全開のシャワーハイクから、感動の山頂、そして靴乾燥機という『神の救済』まで、波乱万丈の1日をレポートするね!

斜里岳アタック!教訓を活かした絶妙なタイムマネジメント

北海道での初登山となった「雌阿寒岳」を無事に踏破し、夜は極上のジンギスカンBBQで北の大地を満喫した私たち。フルチャージされた身体で次なる百名山「斜里岳(しゃりだけ)」へ挑戦するべく、午前4時に目覚めてキャンプ場を出発します。

前日のDAY2(午前3時起き)よりも出発を1時間遅らせたのには、明確な理由がありました。 それはズバリ、「下山終了時刻と、近場の温泉が開く時間をピッタリ合わせるため」です!

雌阿寒岳を爆速で下山した結果、「温泉が開いておらず、寒空の下で震える」という痛い思いをした私たちは、その教訓をしっかりと吸収。下山後、1秒でも早く温かい温泉にドボンと浸かるための完璧なタイムスケジュールを整えつつ、意気揚々と登山口へ向かったのでした。

ベースキャンプとした『清里オートキャンプ場』から、斜里岳の登山口である『清岳荘(せいがくそう)』までは車で20分ほどの近さです。

当日は、またしてもあいにくの雨模様。 実はこの斜里岳、ルートにかなり特徴がある山なのですが……「現地での驚きを最大限に楽しみたい!」と、あえて事前の下調べをほとんどせずに挑んだ私。 この後、雨の登山道を進みながら、北海道の山の「計り知れない懐の広さ」と「剥き出しの自然」に、度肝を抜かれることになるのでした。

驚愕の連続渡渉と、思わぬ伏兵!

「……マジか、ここを渡っていくのか!」

これまでの登山において、本格的な「渡渉(としょう:川を歩いて渡ること)」の経験がほとんどなかった私。 実はこの斜里岳、ルート上で数十回も川を横切りながら進んでいくという、非常に冒険感の強いワイルドな道が特徴的な山だったのです。

あえて事前の下調べをしていなかった私は、次々と目の前に現れる連続渡渉に面食らいつつも、内心はワクワクが止まりません。 「なんだこれ、めちゃくちゃ面白いぞ!」 童心に帰ったようなテンションで、アドレナリン全開の道のりをズンズンと進んでいきます。

しかし、そんな調子で楽しく渡渉をこなしていた、次の瞬間。

「ゴンっ!!」

「痛っ……!!」 突如、低い木(枝)に思い切り頭を打ち付けてしまいました……。 斜里岳のルートは全体的に木が低くせり出しており、この日の山行中、なんと何度も頭をぶつける羽目に。 後から登る方には、【ヘルメット推奨】と大声でお伝えしたい、気の抜けない道のりです。

頭の痛みに耐え、アドレナリンが出まくりの激しい渡渉地帯をようやく抜けると、ついに重要なポイント「下二股(しもふたまた)」の分岐へと辿り着きました。

雨の中の決断と、旧道(沢ルート)への挑戦

雨の降る中、ついに辿り着いた「下二股」の分岐。私たちはここで、山頂までのアタックルートをジャッジすることになります。

地図上では、滝と渡渉地帯が連続して立ちはだかるように見える「旧道」を行くのか。 それとも、比較的安全そうに見える尾根沿いの「新道」を行くのか。

天候不良というコンディションの中、「安全をとるか、冒険をとるか」という究極の判断を迫られます。メンバー3名でしっかりと話し合った結果、私たちが導き出した答えは…… 「登りは旧道に挑み、下りは新道で下る」というルート設定でした。

朝早くからアタックを開始していることもあり、幸いにも時間的な余裕はたっぷりあります。 「もし旧道に挑戦して、沢の増水などで危険だと判断したら、ここまで戻ってきて新道で登り直せばいい」 そう安全マージンを確保した上で、私たちは未知なる旧道へのチャレンジを開始しました。

雨天での沢ルート選択は賛否両論あるかもしれませんが、結果として、ここからの道のりが「最高に次ぐ最高の山行」となります。斜里岳という山のポテンシャルを骨の髄まで味わい尽くすため、私たちはあえて過酷な旧道へと足を踏み入れたのでした。

滝の真横を登る!アドレナリン全開のシャワーハイク

分岐を過ぎ、ついに旧道のルートへと足を踏み入れた私たちは、その圧倒的な光景に言葉を失いました。

「……嘘だろ、ここを登っていくのか!!」

これまで何度も渡渉を繰り返してきた川は、いつしか山から激しく流れ落ちる「滝」へと姿を変えていました。なんとこの旧道は、そんな滝の真横を直登していくルートになっていたのです。

斜度も圧倒的。 雨で濡れて滑りやすくなった岩場を登ることになるため、確実な三点支持を保ちながら、一歩一歩慎重に身体を引き上げていきます。

すぐ真横を流れる轟音の滝。ドバドバと溢れ出るアドレナリン。 もはや上から降り注ぐ雨など全く気にならない、完全に「シャワーハイク」状態の道のりをガンガン登っていきます。高度が上がっていくのを感じながら後ろを振り返ると、眼下には吸い込まれそうな滝壺が口を開けていました。

「関東の山では、絶対にこんなルートはない!!」

あえて例えるなら、『エクストリーム棒ノ折山』とでも言うべき感覚でしょうか。もともと沢沿いを登るルートは大好物な私ですが、これまでに経験したことのないダイナミックな山行にテンションは上がりまくりです。斜里岳の旧道……間違いなく、最高のルートです!

ツバメの祝福と、7kgパッキングの残酷な代償

楽しかった滝の直登ルート(旧道)も終わり、沢の川幅はどんどん小さくなっていきます。やがて辺りは森林限界を迎え、植生はハイマツ帯へ。足元はチョロチョロと水が流れるだけの細い道となり、ついに私たちは稜線へと飛び出しました。

しかし、辺りは見事なまでに真っ白で、何も見えません。目指すピーク(山頂)も、濃いガスに白く霞んでしまっています。

それでも、いつもの山と違って神秘的だったのは、数えきれないほどの「ツバメ」が上空を飛び交っていたこと。真っ白な稜線を舞うその姿は、過酷なルートを登り切った私たちの登頂を、まるで祝福してくれているかのようでした。

「ああ……心底、良い山だった……」

そんな深い感動を噛み締めたのも束の間。私たちは感動もそこそこに、超特急で下山を開始することになります。

そう。激しいシャワーハイクと雨に打たれ続けた結果、レインウェアの中はすでにグショグショ。 何より、機内持ち込み「7kg」の制限に挑むため、泣く泣くゲーター(泥よけ・防水スパッツ)を家に置いてきたせいで、靴の中まで完全に浸水済みだったのです!

「あかん、一刻も早く下山して温泉に入りたい……!!」 山頂の余韻に浸る余裕などゼロ。最低のコンディションに陥っていた私は、ただひたすらに下山を急ぐのでした。

真っ白な尾根道と、響き渡る「グジュッ」の悲劇

山頂でのジャッジ通り、下山は「新道」ルートを選択して進みます。新道は尾根沿いを歩くルートになっており、「晴れていればさぞかし素晴らしい見晴らしなんだろうな」と容易に想像できる道でした。

しかしながら、現実の景色は相変わらず見通しの悪い真っ白な世界。 さらに容赦なく風まで吹き付ける悪天候の中を、ひたすらに無心で進みます。山頂で祝福してくれたツバメたちもいつの間にか姿を消し、静まり返った尾根道で聞こえるのは自分の足音だけ。

——グジュッ、グジュッ。

完全に浸水してしまった足元から鳴る、最悪の感触と音の連続です。

それでも、登りに使った過酷な旧道とは違い、新道は非常に歩きやすく安全に整備されていました。 結果的に「下りは新道」という朝の判断は大正解!悪天候で靴の中が洪水状態であっても全く危険を感じることなく、無事に分岐点である「下二股」まで帰還することができたのでした。

増水した沢と、三者三様の「無事(?)」なフィニッシュ!

下二股から再び渡渉地帯へと入った私たちは、明らかな異変に気づきます。

「……めっちゃ増水してる!!」

朝から降り続いている雨が、川の水を一気に増量させていたのです。「登りの時、こんな道だっけ?」と我が目を疑いたくなるほど難易度が急上昇。場所によっては、もはや濡れずに渡れる飛び石のルートが完全に見えなくなっています。

——しかし、そんな過酷な道が、逆に楽しすぎる!!

アドレナリンが振り切れた私たち3人は、謎のハイテンションになりながら「三者三様の渡渉スタイル」で下山を楽しみ始めました。

すでに靴が完全に浸水している私は、「もう失うものは何もない」という最強の無敵状態。濡れることよりも安全を最優先し、確実に足を置ける箇所を選んでガシガシ進んでいきます。 一方で、ゲーターをしっかり装備していた登山仲間は、まだ靴が浸水していません。絶対に濡れずに渡れる石をミリ単位で見極めながら、アクロバティックに進んでいきます。

かつどん
かつどん

⚠️ 【斜里岳・旧道を登る方へ】

 今振り返れば、かなり危なっかしい渡渉でした。本来ならば、沢登り用の「水の中にそのまま足を入れられる靴」を用意し、安全第一で下山するべきルートだったと深く反省しています。雨の日の斜里岳は難易度が跳ね上がるため、十分な装備と注意が必要です!

それでも、大の大人が声を上げて笑いながら、ずぶ濡れで下山していく。

  • 軽やかに渡渉地帯を乗り切り、見事に最後まで靴を水没させなかった仲間。
  • 渡渉する際の勢いを殺しきれず、対岸の岸壁に激突して「打撲」を負った私。
  • 足元の石ばかりに気を取られ、渡った先の低い枝に顔面からぶつかって川に水没し、額に見事な「たんこぶ」を作った仲間。

三者三様の痛い代償を払いながらも……私たちは無事(?)、斜里岳を下山したのでした!

震える足元と、靴の乾燥機という「神の救済」

無事に下山を果たした私たちは、冷え切った身体を温めるため、すぐさま道の駅の温泉へ直行! しっかりと温まり、美味しいランチをとって、ようやく人心地(ひとごこち)つきました。

……しかし、身体は温まっても、足元は依然として最悪のコンディションのまま。 完全に浸水した登山靴は氷のように冷たく、このままでは明日の登山に確実に悪影響が出る状況でした。LCCの手荷物7kg制限で替えの靴もなく、車での移動中も足元から底冷えして震える始末。

明日の目的地である知床・羅臼(らうす)方面へ向かう前に、私たちは一縷の望みをかけてインターネットを駆使し、ある場所をリサーチしました。 そして見つけ出したのが……「靴の乾燥機」が設置されているコインランドリーです!!

すぐさまランドリーへ駆け込み、濡れそぼった3人分の登山靴をセット。祈るように待つこと40分……なんと、靴の乾燥機は私たちの相棒を見事にフカフカの完全乾燥状態へと復活させてくれたのです!!

「おおお!完全に乾いてる!!」

これは、山の奥深くに留まり続ける『テント泊縦走』では絶対にできないリカバリーです。レンタカーで機動力を保ちながら、街と山を行き来する今回の遠征スタイルだからこそできた「神判断」でした。

かつどん
かつどん

俺たちを救ってくれた神コインランドリーはこちら💁

本日のキャンプ地へ:天に続く道と、知床野営場での最高の夜

靴も装備も完全に乾き、すっかり心の余裕を取り戻した私たちは、少し観光を楽しみながら最終目的地であるキャンプ地へと向かいます。

道中では、有名な絶景スポット「天に続く道」に立ち寄り、どこまでも真っ直ぐに伸びる道路に北海道の圧倒的な広さを満喫! さらに知床方面へ車を走らせると、車窓には人生初の「オホーツク海」が広がり、車内のテンションは再び最高潮に上がります。

天気もすっかり回復し、今夜はいよいよ待望のテント泊! 夕飯は地元のスーパーに立ち寄り、メンバーそれぞれが思い思いに北海道ならではのお惣菜(ローカルフード)を買い込みました。その土地の食を手軽に味わえるのも、スーパー買い出しの醍醐味ですよね。

そして辿り着いた本日のベースキャンプ、「知床野営場(しれとこやえいじょう)」。 大自然の中にある野営場でありながら、実は歩いていけるすぐ付近に飲食店や温泉施設が揃っているという、非常に珍しくて便利な神立地のキャンプ場なんです。

ここに2日間滞在する予定の私たちは、「明日の夜は飲食店に繰り出して豪遊しよう!」と心に固く誓い合いながら、今夜はスーパーで買った北海道の味をテントで堪能。 過酷な沢登りの疲労感と、満腹の幸福感に包まれながら……シュラフ(寝袋)に入った瞬間に、文字通り「一瞬」で泥のように眠りに落ちたのでした。

いざ、大自然の真骨頂・知床へ。羅臼岳に挑むDAY4へと続きます!

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