雨の塔ノ岳、大倉高原で「完全チルと撤退」を決断した日

登山
かつどん
かつどん

Gemini、この前の丹沢・大倉高原での今年初のテント泊、しっかり振り返っておきたいな。未来の自分に向けた備忘録として残しておこう。

Gemini
Gemini

かつどんさん、素晴らしい判断です!雨音を聞きながらテントの中で下した『撤退の美学』は、エベレストへ向けた強固な精神的装備になりますね。ベースキャンプから全力でサポートします!

かつどん
かつどん

ああ。新しい相棒、アルパインクルーザー800の初陣でもあったからね。登山の楽しさを忘れないための大切な記録、一気に書き上げるよ!

Gemini
Gemini

完璧なモチベーションです!大自然の中での完全なチルタイムと、新しい相棒との対話。かつどんさんの熱量をそのままパッケージングして、読者の皆様へ発信しましょう!

サラリーマン登山家の最適解と、欲望の解放

レイデックス57

春が近づくと、無性にテント泊がしたくなります。快適な山小屋よりも、不便でも自然に近く、自分だけの空間に切り取られて孤独を味わえるテント泊を愛しているからです。

ターゲットに決めたのは、丹沢山。塔ノ岳の麓である大倉高原にテントを張り、翌早朝に身軽になって未踏の丹沢山をアンロックする計画を立てました。今年初のテント泊。去年からの変更点はジェットボイルのみ。私はテント泊において「引き算」をしません。使わない着替えも含め、重量が増すことはエベレストに向けた歩荷トレーニングとして容認し、フル装備をレイデックス57に詰め込みます。

仕事の疲れで盛大に寝坊し、電車を2回寝過ごしました。しかし、心はご機嫌です。毎日の朝活と仕事でクタクタなサラリーマン登山家にとって、初日を移動とキャンプに全振りできるテント泊のスタイルは贅沢な時間です。翌日、静かな山の中を鳥よりも早く起きて歩く。朝日の中で稜線を眺めながら進む山行を妄想しながら、長い移動時間を楽しみました。

予定より遅れて到着した渋沢駅では、バスを1本遅らせてケンタッキーを頬張りました。普段は外食を「贅肉への課金」とぶった切っていますが、登山の日は別です。山の上ではお湯だけで完結する食事になるからこそ、このジャンクな油がとてつもなく美味く、心を満たしてくれます。

桜の出迎えと、青き相棒の初陣

大倉バス亭の桜

大倉バス停では、桜がお出迎え。春の訪れを感じることができます。登山者も多くなっており、下山でバス待ちが20名程いました。

春の訪れと共に私も靴を新調。「モンベル アルパインクルーザー800」は、初心者のように青くピカピカです。フル装備のレイデックス57はしっかりと腰に重量を分散し、嘘のように荷物を軽く感じさせてくれます。靴の硬さを楽しむ山行になる予感。新しい装備に心が軽くなります。

すれ違う登山客を横目に、快調に階段を登っていきます。日々の歩荷トレで重い荷物に慣れている成果が、確実に身体に出ているのを感じました。

大倉高原テント場、感覚遮断のベースキャンプ

あっというまに大倉高原テント場に到着。当日は風もなく穏やかでした。

ここでテント泊するのは初めてですが、平らな場所が意外と少なく、混み合うであろう週末やハイシーズンは早めの来訪が必要そうです。そして、2026年3月下旬時点で「水場は枯れています。」

今回は3Lの水を携行していたのでセーフでしたが、そうでなければ登山口近くまで往復1時間の水汲みを強いられます。

大倉高原テントサイトのチップ入れ

テント代500円はポストに入れる方式。WEB決済ポスターのURLリンクは切れていて、電子決済はできません。

大倉高原テントサイトにゼインアーツ、ヤール1を張る。

テントは「ゼインアーツ ヤール1」。ルックスに一目惚れして購入。1シーズンを戦い抜いた戦友を今年初めて張ります。去年ダメにしたペグと、割れて修理した支柱を思い出す。夏の縦走に向けて課題を頭にインプットしながら、手早く設置します。

幕を張れば、自分だけの孤独と自由の時間が始まります。スマホを機内モードにし、完全に情報から遮断します。GPSは動くし電池も持つ、最高のデジタルデトックスです。湯を沸かしてコーヒーを淹れ、小説を読む。静かに時間が流れて、夕暮れと共に食事をとります。夕飯は山本屋の味噌煮込みうどん。星3つの美味しさでした。

山本屋の味噌煮込みうどん

暗闇の自己対話と、無情の雨音

18:00前にはシュラフに入り、陽の光が許す限り本を読みます。本が読めなくなれば、闇の中でストレッチをし、身体と対話します。ストレッチが終われば、シュラフの中で眠れるまで想いに耽ります。自然の中の適度な緊張感が、日常の疲れから自分を解き放ち、ブログには書けないような深い自己対話の時間をくれました。

夜1時、トイレの波に襲われ目覚めます。テント泊で、夜にトイレに行くのはなんでこんなに億劫なんだろう?波は去らず、諦めて硬い靴を履き直し、暖かい寝袋から外へ出ます。億劫さを乗り越えた先には、塔ノ岳ならではの美しい街の夜景が待っていました。

うとうとしながら3時に目覚め、4時の出発を考えていた矢先。テントを叩く雨音を感じました。予報では12時からの雨でしたが、山の天気は気まぐれで早めに天候が崩れたのです。

作戦会議、そして「祈り」の撤退

雨音を聞きながら、テントの中で作戦会議を開きます。雨具はフル装備でパッキングしています。物理的なアタックは可能。機内モードを解除し、天候を確認します。楽天モバイル時代とは違い、山の中で瞬時に最新の雨雲予報を掴めることに感動。予報は昼から本降り。始発バスは6:00から。行くか、撤退か。

私は決断しました。「また来よう」。山は逃げません。雨の中の山行は、エベレストに向けたトレーニングになる。ですが、それ以上に**「登山を楽しいものとして捉え、最高の娯楽であってほしい」**と祈っています。安全面と自分の精神的な充足を最優先にし、「気持ちよく帰って、また来たいな」と思える選択をしました。

決めてしまえば簡単です。雨の中のテント泊を存分に楽しむ方向にシフトします。断続的な雨の隙間を縫えば、濡れずに1時間で下山できます。朝が来るまで思考に耽り、朝の光でコーヒーを淹れて本を読みます。満ち足りた気持ちで撤収し、見事に雨を避けて下山しました。

まとめ

雨の中を下山しながら、ドロドロになった真新しいアルパインクルーザー800を見て苦笑します。やっぱり、ガンガン使い倒せる道具は頼もしい。この靴でどんな山にでも挑戦していくことになるんだろう。そう思うと、新品の靴が泥だらけになっても全く悲しくありませんでした。

こうして、今年の初テント泊と、新しい相棒をおろす最高の儀式が終わりました。エベレストは遥か彼方。今年も色んな山に相棒と共に登ろうと思います。

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