【雪山準備】「ゴーグルって必須?」とAIに聞いたら秒で論破された話。メガネ登山家がDICEに辿り着くまで

登山

AI参謀との攻防

これは、雪山登山を数日後に控えたある日。 「道具にお金をかけたくない(特に自分のこだわりがあるサングラスを使いたい)」私と、安全第一のAI(Gemini)との実際のやり取りである。

かつどん
かつどん

「ねえ、今度行く北横岳(2,480m)なんだけどさ。正直、ゴーグルっていります? いつもの度付きサングラスじゃダメ? 森林限界超えるって言っても、ちょっとだけでしょ?」

Gemini
Gemini

「必須です。 悪いことは言いません、持っていってください。冬山の稜線で風速10mを超えて雪が混じったら、サングラスの隙間から雪が入って目が開けられなくなりますよ。」

かつどん
かつどん

「えー…でも度付きゴーグル高いし、コンタクトはドライアイだから嫌なんだよなぁ…。 あ、そうだ! 『いつものサングラスをかけた上から、ホームセンターとかで売ってる透明な保護ゴーグル(1,000円)を被る』ってのはどう!? これなら視界も良いし、安上がりだし、天才じゃない?」

Gemini
Gemini

「バッサリ言いますが、絶対にダメです。

かつどん
かつどん

「えっ(秒殺)」

Gemini
Gemini

「レンズが何重にもなって光が乱反射して見えにくいですし、何より構造的に100%曇って視界ゼロになります。 雪山で視界を失うことは遭難に直結します。『曇らない』『メガネの上からつけられる』ちゃんとした雪山用ゴーグルを、今すぐ探してください。」

かつどん
かつどん

「はい……探します……(泣)」

AIに論破され、私の「節約計画」は散った

ご覧の通りです。 「1,000円の透明ゴーグルで乗り切る」という私の天才的な節約術は、AIの冷徹なロジックによって秒殺されました。

こうして私は観念して、正攻法で「雪山用ゴーグル」を探すことになったのです。 しかし、ここで一つ、避けては通れない大きな壁が立ちはだかりました。

裸眼0.1未満。「メガネ登山家」の孤独な戦い

私には、どうしても譲れない事情があります。 それは**「ド近眼」**であること。

視力は裸眼で0.1未満。メガネがなければ、そこが山頂なのかトイレなのかも判別できないレベルです。 よく言われるんです。「山に行く時くらいコンタクトにすれば?」と。

でも、私はドライアイ気味でコンタクトが大の苦手。 ただでさえ荷物管理が大変な雪山で、コンタクトの洗浄液を持ち歩いたり、凍てつく風の中で目に指を入れたりするリスクは冒したくありません。

つまり、私が探すべきゴーグルは、単に「雪山用」であれば良いわけではなく、以下の厳しい条件をすべてクリアする**「選ばれし逸品」**でなければならないのです。

私が求めた「3つの絶対条件」

  1. 「メガネのまま」装着できること(OTG) いつものメガネの上から、ストレスなくガバっとつけられること。
  2. 「絶対に曇らない」という信頼 メガネとゴーグルのダブルレンズ状態になるため、曇るリスクは2倍です。「ちょっと曇るけど安い」は、命を預ける道具として論外。
  3. 「これ以上はない」というスペック(妥協しない) 中途半端なものを買って現場で後悔するくらいなら、最初からゴール(最高傑作)を買う。これが結果的に一番の節約になる。

解決策:これが私の答え。「DICE BANK(ダイス バンク)」

これら全ての条件を満たす唯一の解として選んだのが、国産ブランド**DICEの「BANK(バンク)」**です。 なぜこれだったのか。理由は以下の3つの「神機能」に尽きます。

DICE BANK(ダイス バンク)の外観

① A-BLOW SYSTEM(エー・ブロー システム)

これが最大の決め手です。 両サイドのパーツを指で起こすだけで、レンズ全体がパカッと浮き上がります。

DICE BANKのA-BLOWシステムでレンズが浮き上がった状態

ゴーグルを外さずに、手袋をしたままでも一瞬で換気ができるのです。 リフトに乗った瞬間や、ハイクアップで暑くなった瞬間にこれを開ける。それだけで、メガネの曇りが一発で消え去ります。これはもはや**「換気扇のついた部屋」を持ち歩いているようなもの**です。

② PHOTOCHROMIC(調光レンズ)

紫外線の量に合わせて、レンズの明るさが勝手に変わります。 つまり、ピーカンの雪面から、日が陰った樹林帯まで、これ1枚で対応できます。「サングラスと透明ゴーグルを付け替える」なんて手間は過去の話でした。

③ プレミアムアンチフォグ

国産ブランドが、日本の湿度の高い雪山のために開発した強力な曇り止め加工です。 「曇ったら換気する」以前に、そもそも「曇らせない」という基本性能が段違いでした。


▼私が購入した「DICE BANK」はこちら 

4. 検証:北横岳(-10℃)で実際に使ってみた

Scene 1:14:00 坪庭 〜暴風雪との遭遇〜

標高2,200mの坪庭へ。 時刻は14時を過ぎ、風が急激に強く吹き荒れ、地吹雪が舞うコンディションになっていました。 まさに、このゴーグルの「初陣」です。

震える手でDICE BANKを装着した瞬間、世界が変わりました。

「……静かだ。」

最初に感じたのは、圧倒的な**「静寂感」**です。 ゴーグルが顔に吸い付くように密着した瞬間、叩きつける風雪から目元が完全に遮断され、守られているという強烈な安心感に包まれました。

そして何より驚いたのが、その視界です。 視野は驚くほど広く、どこまでもクリア。 あれほどこだわっていた**「お気に入りのサングラス」と何ら変わらない、鮮明な景色**がそこに広がっていました。「ゴーグル=視界が悪くなる」という私の偏見が、音を立てて崩れ去った瞬間です。

「最高の道具だな」 心の中でそう呟きながら、私は地吹雪が吹き荒れる坪庭を、平然と歩き出すことができました。

Scene 2:北横岳ヒュッテへの登り 〜VS 自分の熱気〜

坪庭を抜け、山頂方面(北横岳ヒュッテ)への登りが始まります。 急登で心拍数が上がり、体が熱を発し始めた時、ある問題に直面しました。

「メガネが、いつもより肌に近い」

ゴーグルの構造上、バンドで締め付けるため、普段よりもメガネが顔に圧着されるのです。 肌とレンズの距離がゼロに近い。当然、私の熱気と汗がダイレクトにメガネに伝わります。事前にメガネに曇り止めを塗ってはいましたが、視界の端からジワジワと白く曇り始めました。「これは時間の問題か……」と焦りを感じたその時、このゴーグルの最大の武器を思い出しました。

「カチッ」

両サイドのパーツを起こし、換気(A-BLOW SYSTEM)を実行。 その瞬間、ゴーグル内に冷涼な外気が流れ込み、こもっていた熱気が排出されました。

みるみるうちにメガネの曇りが引いていく……! 「すごい、本当に曇りが消えた」

ちなみに、ゴーグルのレンズ自体は、最初から曇る素振りすら見せませんでした。 「荒天時のプロテクション(守り)」と、「登高時のベンチレーション(快適性)」。 この相反する機能をワンタッチで切り替えられることこそが、DICE BANKの真骨頂だと確信しました。

Scene 3:山頂アタック 〜装備が生んだ「限界」の差〜

北横岳の吹雪の中でDICE BANKを装着して歩く様子

いざ、山頂へのラストスパート。 天候は曇り、風速はさらに増していました。 ここで、装備の差が残酷なほど明確に現れました。

同行していた登山仲間は、ゴーグルを持っていませんでした。 強風に晒され続ける目元は限界を迎え、まつ毛や肌が凍りつき始めています。

「目が痛い、もう降りたい……」

彼は早々に撤退を申し出ました。無理もありません。目を開けているだけで体力が削がれていく状況なのです。 一方、私はどうだったか。

最強のゴーグルに守られ、依然として「静寂」の中にいました。 風は完全にブロックされ、視界はクリア。精神的な焦りも全くありません。

その時、雪山における真理を肌で感じました。 「装備で、体力はカバーできる」

そして、 「行動できる時間が伸びることは、直結して生存率が上がるということだ」

隣で凍りつき始めた仲間の目元を見ながら、私は痛感しました。 ゴーグルは単なる「便利グッズ」ではない。ここから生きて帰るための、必須の**「生命維持装置」**なのだと。

5. 結論:3万円は高いか?

答え:安すぎた。(最高の体験を買えるなら)

今回の3万円の投資は、単に「DICE BANK」というモノを買ったのではありません。 **「最高の冬山登山経験」**そのものを買ったのだと確信しています。

これから先、私はもう「ゴーグルが曇るかも…」「見えなくて怖い…」という不安に、行動を制限されることはありません。 ただ純粋に、冬山の美しさと、登山という行為そのものに没頭できる。 その自由とスペックを、今回の実体験で強烈に感じることができました。

「アイウェアは生命線」

どんなに素晴らしい景色も、かけがえのない経験も、目に見えなければ始まりません。 だからこそ、視界には最大の投資をするべきです。

もしあなたが、今使っているゴーグルに少しでも不満や不安があるなら。 特に、私と同じようにメガネでの雪山に悩んでいるなら。 私は自信を持って、この素晴らしい道具をおすすめします。

この視界の先には、まだ見たことのない冬の世界が待っています。


▼世界が変わる視界を手に入れる 

次回予告:残された「最後の敵」

DICE BANKは完璧だった。 猛吹雪も、視界不良も、すべてこのゴーグルが解決してくれた。

しかし、急登の最中、私は気づいてしまった。 「……まだ、曇る時がある」

原因はゴーグルではない。犯人は**「バラクラバ」**だ。 私の口元から漏れた蒸気がバラクラバ内を伝って上昇し、熱くなりすぎた顔面と相まって、内側からメガネを曇らせにかかってくるのだ。

最強の「盾(ゴーグル)」を手に入れた今、次に見直すべきは「肌着(バラクラバ)」だ。 顔面の湿気を完全にコントロールしなければ、真のクリアな視界は完成しない。

次回、『暑がりメガネ登山家の挑戦。ファイントラックで顔面のドライレイヤー革命を起こす』 近日公開。乞うご期待。

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